苦しんで強くなる将棋ブログ

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才能皆無だが、試行錯誤して棋力向上を目指す。日常ネタもたまに…

【強くなるための最短経路①】目指せウォーズ4級

私は将棋ウォーズで先日1級になったが、1級になるまでの間、将棋にかなりの時間を使ってきた。
正直、将棋の勉強に対する取り組み方が完全に間違っていたと思う。

だからこそ、こんなに遠回りをしてしまった。(7年かかりました。)

普通の人は一年も正しく取り組めば、ウォーズで1級くらいにはなれるようだが、中にはかつての私みたいに正しい勉強の仕方が分からない人もいるだろう。

今回自分の反省を踏まえ、自分の読んできた本の中で良書と、こうすれば良かった!という勉強方法をまとめておこうと思う。

少なくとも、下記のように取り組めば、ウォーズで1級までは最短経路でたどり着けると思うので、独学の方は参考に。



【ウォーズ4級を目指すために取り組むべき事項】

まずは入門書を読んでルールを押さえると同時に、棋譜の読み方と基本の将棋用語、対局の流れ、加えて基本戦法(棒銀等)を理解する。

盤駒があると理解が楽なので、安物でいいので盤と駒を買おう。(百均にそれぞれ百円で売ってる。)

後はひたすら1手詰を解きまくる。
自分は1手詰を馬鹿にして、全く初心者の頃解かなかった。しかし3手詰がそれでスラスラ解けるはずもない…詰将棋をやるのは嫌になってしまった。
棋力が停滞した原因はここにあると思う。

まずは一手詰を少なくとも頭の中で1問10秒以内で解けるようにしてから次のステップへ。
これだけでウォーズ4級にはなれる。



◎入門書のオススメ
 

いちばん勝てる将棋の本

いちばん勝てる将棋の本

  個人的には『いちばん勝てる将棋の本』の方が好きだが、一般的な評価は逆なようだ。好みで選んでよいでしょう。



◎一手詰本のオススメ
 

1手詰ハンドブック

1手詰ハンドブック

  ハンドブックの方が300問と問題が多いので、どちらかといえばオススメ。

『羽生善治のみるみる強くなる将棋 終盤の勝ち方 入門』レビュー

羽生善治のみるみるシリーズ三部作の内、最も新しい第三弾の紹介をします。
因みにこの本についても低級者の時、私自身は読むことはしませんでしたが、今になって読破しました。
私目線で初心者や低級者に役に立つ本か、感想を書いてみましたので、良かったら参考にしてください。



羽生善治のみるみる強くなる将棋 終盤の勝ち方 入門 (池田書店 羽生善治の将棋シリーズ)

羽生善治のみるみる強くなる将棋 終盤の勝ち方 入門 (池田書店 羽生善治の将棋シリーズ)

【対象棋力:初心者〜ウォーズ4級】



羽生善治竜王監修の2016年出版の本です。
内容は、概略以下のような感じでした。

◎プロローグ … 終盤で初心者が陥りやすい失敗等
◎第1章 … “詰み”とは何か/練習問題4+6問
◎第2章 … “詰めろ”とは何か/練習問題9問
◎第3章 … “必至”とは何か/練習問題4問
◎第4章 … “寄せ”の考え方/囲い崩し(矢倉囲い、美濃囲い、穴熊囲い)
◎第5章 … “受け”の考え方、基本の受け方/練習問題4+3問
◎第6章 … 終盤における考え方/総合問題23問



全体の流れとしては、王手の連続など初心者が陥りやすい失敗を指摘した後、
詰み→詰めろ→必至
と段階的に必至までを理解させ、その後寄せの考え方を丁寧に説明し、受けにも触れ、確かにこれを読めば終盤について一通り理解できる内容になっています。



特に初心者〜低級者がこの本を読むメリットは3つ

①王手は追う手であることを実感できる。
②終盤で“詰み”以外にも考えの切り口(詰めろ、必至、守備駒の排除等)があることを知ることができる。
③寄せの勉強の必要性に気付くことができる。



実際、私はウォーズ4級ぐらいまでは、終盤になるとただひたすら

( ゚Д゚)「詰みはないか…詰みはないか…」

と詰み探すマシーンになってました(笑)
とりあえず詰将棋の感覚で盤面を見るが、詰みそうな手は見えない。
でも、詰まないし、必至の形も知らなければ囲いの崩し方も分からない。じゃあ、王手かけてみるか…

これは寄せの勉強不足により、詰将棋という武器しか当時持ってなかったために起こった悲劇です。詰みの前に寄せをやらなきゃ、という意識がほぼありませんでした。

言葉として、「長い詰みより短い必至」などは知ってたんですがねぇ…当時こういう本を読んでいたら大分違っていたように思います。


そういう意味で、寄せをする意識がつくという点
で、特に過去の私と同じ思考回路を践んでる人にオススメです。



逆にデメリットは以下の3つ

①詰み、詰めろ、必至の説明に、何と半分強のページ数を割いている。(110/207P)よって、これらの概念を理解している場合、コスパが悪い。
②練習問題が少ない。


初心者だと、“詰み”はともかく“詰めろ”や“必至”を言葉としては知ってても、その定義があいまいな人は多いです。(自分はそうでした。)
そういう人は、本書を読めばしつこいほど丁寧に説明されているので必ず理解できると思いますが、既に理解している人には残念ながら蛇足です。

あと、問題数が少ないので、トレーニングの用途には適しません。あくまでも考え方がメインの本です。



最後になりますが、、、
個人的に一番面白かったのは、最後の総合問題ですね!
これめっちゃ良いです!!(*^^)v
詰みか、必至か、その他の寄せか、どれが正解か分からない状況で問題を解く。
流石に私には簡単すぎましたが、人によってはこれを解くことで、視野が広がる人もいると思います。

ただ、問題数が少ないんですよね。
誰かもうちょい難易度上げてこの手の問題集作ってくれないかなぁ…

『羽生善治のみるみる強くなる将棋 序盤の指し方 入門』レビュー

前回、『羽生善治のみるみる強くなる将棋入門』を紹介しましたが、その姉妹本にあたる本です。

実はこの本は、ウォーズ6級の頃に上記の本と一緒に買いましたが、読み始めた後、読むのに疲れて半分も読まずに放置してしまいました。

しかし前回の記事で『羽生善治のみるみる強くなる将棋入門』についてレビューした手前、やはりこの本について触れなければいけないと思い、今回しっかり読破した上で感想を書いてみます。



【対象棋力:初心者〜ウォーズ3級程度】



2012年出版の羽生善治竜王監修の本です。
羽生善治のみるみるシリーズの第二弾にあたります。
各目次ごと内容の概要は下記のような感じでした。


◎プロローグ … 初心者が将棋を指す上での心構えなど
◎第1章 … 30通りある初手のそれぞれの良し悪し等
◎第2章 … 大駒の使い方(にらみをきかせる)
◎第3章 … 小駒の遊ばせない使い方(主に紐の付け方)
◎第4章 … 主な囲いの紹介と玉を守る上でのポイント
◎第5章 … 基本の定跡(相矢倉、棒銀vs右四間飛車、相掛かり)
◎第6章 … 各戦法の紹介(棒銀、右四間飛車、石田流)



内容としては、前作と被る部分も多いのですが、さすが「序盤の指し方」と謳っているだけあって、序盤に特化した内容になっています。

ただ、難しい内容を扱っているわけではなく、初手は何が良いか、良い形とはどんな形かなど、序盤の「考え方」を丁寧に解説してくれている本です。
ですので、読んだから急激に強くなるような本ではないですが、次に繋がる良い感覚が養えるでしょう。



第1章で初手(30通り)をそれぞれ解説しているのには驚きましたが、初心者が一手一手に意味があるんだな、と気付く良いキッカケになりそうです。


第1章〜第3章まで読めば、駒に紐をつける意識が涵養され、初心者に有りがちな駒のタダ取り(取られ?)を避けたり、数の攻めができるようになるでしょう。 


第4章は基本の囲いの組み方について載っていますが、内容が前著とダダ被りしています。
(前作を買ってない人向け)


第5章〜第6章は各戦法の棋譜が部分図とともに羅列されており、その狙いが解説されています。
初級者や低級者は棋譜が並んでいると、

(ヽ´ω`)なんやこの呪文…

となりがちですが、ここは我慢して読むべきです!
盤と駒(百均でOK)を購入して、是非実際に並べながら読んでみてください。

解説を読んだ上で繰り返し並べると、少しずつ実戦でも自然に指せるようになっていきます。
もちろん書いている通りにはなりませんが、定跡を学ぶことで攻め方や守り方のノウハウを知ることができ、他に活かすことが可能です。



結論としては、前作の『羽生善治のみるみる強くなる将棋入門』の続編ではなく、別本ととらえた方が良いです。
また内容が被る部分も多いので、正直前作を持っているなら、この本はいらない気がします。
前作を持っていない人で、序盤に何をしていいか分からない!という人は買う価値があるでしょう。

全体的には初心者〜ウォーズ4級の人にベストマッチだと思いますが、第5章〜第6章の定跡や戦法関連に限っては、ウォーズ3級クラスでも部分的に学べる所はあると思います。

『羽生善治のみるみる強くなる将棋入門』レビュー

 前回は、『いちばん勝てる将棋の本』を紹介しましたが、ほぼ同時期に読んだ本で初心者に同じくらいオススメできる棋書が下記です。自分は将棋ウォーズが配信開始された頃でまだ将棋ウォーズ6級の時に読みました。


【対象棋力:初心者〜ウォーズ4級程度】


羽生善治竜王監修で2011年に出版された、入門者向けの超有名な本です。

内容としては、下記のようになっています。

◎プロローグ … 将棋のルール、棋譜の見方等
◎第一章 … 各駒の特徴
◎第二章 … 本書のメイン。各駒の特徴を活かした手筋、詰み、寄せ、基本の囲い、戦法の紹介(棒銀四間飛車)等
◎第三章 … 一手詰(12問。おまけ程度)



初心者にオススメできる点としては、以下の点が挙げられます。

①『いちばん勝てる将棋の本』と同様に、基本的な攻めの手筋が載っている。
②同じく、基本的な囲いが、相手の手順を無視して自陣の組み方だけでシンプルに説明されている。
③詰みや寄せについては、簡単なものに厳選されている。



正直初心者の頃は、駒の動きが分かっただけで、いざ対局をしてみても何をして良いのか分からない!
囲いも知らない。とりあえず見様見真似で角を交換してみたりするが、、、ここからどうすればいいの?
と、そんな感じですよね。

私も当時右も左も分からず、友人にも歯が立たず泣きそうでしたが、矢倉囲いと美濃囲い、そして棒銀戦法を覚えて少し将棋が分かった気になると同時に、序盤の手に困ることは少なくなりました。

また、棋譜の読み方や基本的な将棋用語についても本書を通して概ね説明されており、今後さらに他の戦法書等を読んでいく上で役に立つと思います。
このあたりは、入門書以外ではまず書かれていない当たり前の知識になるので、今のうちにしっかり覚えておきましょう。



本書は『いちばん勝てる将棋の本』に比べ、各駒の特性とその手筋に重点を置いているような構成で、終盤の詰みや寄せについては易しい内容になってます。(当時ウォーズ6級でも悩みながら何とか読めました。)

初心者脱出後のことを考えると、『いちばん勝てる将棋の本』の方が終盤の内容が濃い分オススメです。
ただ、この本は続編に序盤と終盤について言及したものがあり、3部作となっています。当時読まなかったのですが、手元にありますので後日レビューを書いてみたいと思います。

『いちばん勝てる将棋の本』レビュー

 私は今までほぼ独学(棋書)とネット将棋で将棋を学んできました。
 今回ウォーズで1級になったので、結節として初心者の頃から今に至るまで有用であった棋書などを自分なりに整理していきたいと思います。
 初心者〜ウォーズ2級くらいの棋力の方の参考になれば幸いです。



 まず、将棋に出会ったのは、将棋が強い友達に将棋仲間がおらず、誘われたのがキッカケです。当時は駒の動きが分かるだけで、棒銀や囲いの組み方すら全く知りませんでした。友達相手に六枚落ちですら勝てず、将棋つまんないな〜と早くも思い始めていましたが、さすがに悔しいので本屋に立ち寄ってたまたま見つけた下記の本を買いました。


いちばん勝てる将棋の本

いちばん勝てる将棋の本

【対象棋力:初心者〜ウォーズ4級程度】
(全ての漢字にルビが振ってあるので子どもにもオススメ)

 里見香奈女流五冠監修の2010年に出版された入門用棋書です。結果を言えば、この選択が個人的には大正解でした。

 この本は
◎第一章 準備編 … 将棋のルール等
◎第二章 序盤編 … 基本戦法、囲い等
◎第三章 中盤編 … 両取り、田楽刺し、垂れ歩、端攻め等の基本手筋
◎第四章 終盤編 … 詰み、寄せ(必死)の基本等
◎第五章 実践編 … 実践的な寄せ

という感じで構成されています。

 この棋書の良いところは、
①途中図が多く、ストレスなく読み進められる
②原始棒銀など、初心者がまず「勝つ」という経験をするために有用な戦法が載っている
③有名な囲いについて、自陣の手だけで組む手順が載っている
の3点だと思います。


 特に②と③については有用です。

 ②:原子棒銀三間飛車(早石田)、横歩取りゴキゲン中飛車の各戦法の序盤の大技をそれぞれ2ページでシンプルにまとめています。初心者が勝つ経験をする上で有用であると同時に、逆に自分が決められないように知っておくという点でも意味があるでしょう。

 ③:船囲い、美濃囲い(&高美濃囲い、銀冠囲い)、矢倉(右矢倉)、穴熊囲いの組み方と、それぞれの長所と短所をまとめています。相手の手順を無視して取り敢えず各囲いの組み方を覚えることで、初心者なりに将棋を指せてる気分になり、面白くなってくると思います。



 要するに、この本は「第二章序盤編」の内容が初心者にとって素晴らしい内容になっています。第ニ章〜第三章を読み込むだけでも初心者脱出が可能でしょう。

 実際に私はこの本で特訓後、友達に原始棒銀の有名手筋(銀のあたりを無視して歩打ち)を決めて一矢報いることができ、非常に嬉しかったのを覚えています。(棋力差が大きかったので勝負には結局負けましたが…笑)



 この本を読む上での注意点としては、第四章の簡単な詰みの手筋の紹介が終わった以降は、一手必死に始まる寄せの内容に切り替わり、初心者にはキツイ内容になることです。(というか無理)少なくとも簡単な3手詰がサラサラ解けるくらいになってから挑戦するのが良いかと思います。(内容は、上級者になる上では必須の手筋ばかりで素晴らしい)



 因みに内容の近い本に、女性のための将棋の教科書があります。こちらは立ち読んだだけですが、この本に構成が似ているなと思いました。
好みでこちらを選んでもいいと思います。

女性のための将棋の基本―誰でも簡単に始められる入門編

女性のための将棋の基本―誰でも簡単に始められる入門編


 いずれにせよ、私が将棋を好きになった原点となる棋書です。
 ただ棋譜が羅列しつつ横に途中図が記載しているような一般的な定跡本から入っていたら、将棋をやめていたかも分かりません。

苦節七年…やっとウォーズ1級になりました。

 先日将棋をはじめて7年目で、将棋ウォーズで1級になりました。これ程成長が遅い人は他にいないでしょうね(苦笑)
 これを機に真剣にウォーズ初段を目標に頑張っていきたいと思います。

 仕事等もありますのでまとまった時間はなかなかとれませんが、将棋に比重を置いていくつもりです。

 特に同じように棋力が伸びず苦しんでいる人達の参考になるような記事が書けたらと思っています。初心者に近い存在だから理解できることもあるでしょう。