苦しんで強くなる将棋ブログ

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才能皆無だが、試行錯誤して棋力向上を目指す。日常ネタもたまに…

『3・5・7手実戦型詰将棋』レビュー

昔1周してそのままだったのですが、このたび1年半ぶりに解き直してみました。
せっかくなので当時と今とでそれぞれ解いた際の感想を残しておきますので、参考にしていただければと思います。


本書の概要

以前紹介した『1・3・5手実戦型詰将棋』の続編にあたる本です。
 
↓こちら
gerren.hatenablog.com


シリーズ間で3手と5手がダブっていますが、同じ手数でも本書と前著の間には明確な難易度の差があります。
その点でしっかりと差別化できていると言って良いでしょう。

 
問題の収録数については以下の通りで、全160問になっています。
◎3手詰:60問
◎5手詰:60問
◎7手詰:40問

タイトルの通り、実践型と呼んで差し支えない問題ばかりです。


・1ページにつき問題1問
・答えの裏透け対策は問題なし
・ヒントあり
・コラムあり
・解いた早さによって棋力を五段階評価で各設問ごと判定


評価・感想

前著は後手側の変化が少なく詰将棋的な面白さは感じにくい印象でしたが(ターゲットが初級者対象なので)、本書は基本手筋が中心とはいえ変化も多く、少なくともウォーズ1級までであれば十分解きごたえを感じることができると思います。

サブタイトルにも「級から段へ」とありますし、中級~初段未満の棋力の方がメインターゲットになるよう難易度調整が行われていると感じます。

初級者だと少し厳しいかもしれませんが、例えば『5手詰ハンドブック〈2〉』を苦しみながらでも読み進めることができるなら7手詰も十分挑戦できるレベルの構成です。
まさに私がそうだったので。


因みに私が以前解いた際は7手詰がほぼ初挑戦だったので、7手とはいえ自分にとっては長手数でかなり覚悟して臨みました。
結果として苦しみながらではありますが半分以上の問題で地力で解を導くことができ、大きな達成感を得ることができました。
この経験が今7手以上に挑戦する上での原動力になっているのは確かです。


ただ今解き直してみると、簡単な問題ばかりというわけでもないですね。
3手はともかく、5手や7手は結構手応えを感じる問題がポツポツありました。(少なくとも級位者である私には)

特に7手詰は変化が多かったり初手が浮かびにくい問題も多く、改めて非常に勉強になりました。


多分5手詰は『5手詰ハンドブック〈2〉』、7手詰は『7手詰ハンドブック』と比較して同等~やや簡単になっている程度の難易度かと思います。


今回私が実際に解いた上での正答率は以下の通りでした。
◎3手詰: 96%(58/60)
◎5手詰:100%(60/60)
◎7手詰: 92%(37/40)


7手詰は以前紹介した『ステップアップ詰将棋3手・5手・7手』に比べて格段に正答率が高いので、7手詰としては簡単な問題が揃っている本であるのは確かだと言えるでしょう。
思ったより難しく感じたのは私の単なる力不足が大きいかもしれません。


終わりに

詰将棋の手数を増やしていく上で一番苦労するのが5手から7手への移行ですよね。
(人によっては3手から5手かもしれません)

簡単な問題でも7手詰の解答を頭に浮かべることができるようになると、少しずつ詰将棋への苦手意識がなくなってきます。
私の脳内盤は不鮮明でほぼ仕事していませんが、3手から段階を踏んで問題集を解き続け、今は一桁の詰将棋なら十分考えることができるようになりました。


3手や5手が苦しい人や初心者の方は、前著の『1・3・5手実戦型詰将棋』の方が俄然オススメです。

7手初挑戦を考えている方は本書でも良いですし、『7手詰将棋:実戦の勝率が上がる202問 (将棋パワーアップシリーズ)』なども実践型で簡単な問題が揃っているそうなので(何より問題数が多い)好みで選んで良いと思います。


昔は詰将棋は大嫌いでしたが、最近は楽しんでやってます。
本将棋のように敗けが続いて落ち込んだりといったこともなく、常に落ち着いて取り組める点も魅力だと思いますね。