苦しんで強くなる将棋ブログ

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才能皆無だが、試行錯誤して棋力向上を目指す。日常ネタもたまに…

『プロの定跡最前線 飯島流相掛かり引き角戦法』レビュー

少し前の本ですが、気になって読んだ本がありますので紹介したいと思います。
飯島先生が書かれた相掛かり定跡に関する本です。



本書の概要

将棋世界2015年10月号付録の冊子です。
紙媒体のものは現在では入手困難ですが、電子書籍であればKindleで格安で手に入ります。
 
問題は次の一手形式で全39問。

 
飯島流引き角戦法と言えば、対振り飛車の戦法というイメージですが、本書は「相掛かり」がテーマです。
よって同じ飯島流引き角戦法でも全く毛色が違ったものになります。
 
ただ飯島流引き角を使う人には初手2六歩という特性上居飛車党の人が多いと思うので、相掛かりの考え方の幅を広げる意味でも読んでみて損はないと思います。


読むに至ったきっかけ

ここ数ヶ月極限早繰り銀を勉強していましたが、相手が振り飛車党であったり角換わりチックな将棋が嫌いな人だと角道を閉じられ拒否される確率が高くて、成果があまり出ていませんでした。

よって方向性を変えて、後手を持った場合のレパートリーを広げようと最近飯島流引き角戦法をコソコソと勉強していました。
極限早繰り銀はあくまでも先手の戦法ですからね。被らなくていいかなと。

本書はその流れで偶然存在を知った次第です。
相掛かりについて軽く勉強したことがあったことに加え、対振り飛車の場合とどう違うのか興味が湧き、購入しました。


読んだ感想

まず言いたいのは、振り飛車の一般的な飯島流引き角戦法は居飛車側も左美濃穴熊に囲って安心して戦えるのが魅力ですが、本戦法はその逆をいきます(笑)

また先手番の戦法です。

相掛かりという戦型からも分かるように角の頭を狙うように敵が攻めてくるので序盤から非常にスリリングで、引き角にしても矢倉戦法のように固めた状態で引くわけではないので攻撃力がある代わりに防御面はイマイチで、一歩間違えると一気に敗勢になるような変化もありました。


参考までに本書の局面図を一部引用します。
(本書P17 NO.8の問題図から引用)

f:id:gerren:20181122182104p:plain

後手が△7四歩と指した局面です。
先手側としては7五の銀に敵の歩が当たっており、▲6六銀や▲8六銀と躱す手がまず思い付きます。
一方で銀を無視して▲2四歩と攻めに転じる手や▲4六角のような手も見え隠れします。

ただ選択肢が多いのは後手側も同じで、△8六歩▲同歩△同銀のような手や△7六銀▲同歩△9九角成のような攻め筋が常にあり、機を見てそれを狙ってきます。


終始こういった不安定な感じで、タイミングや選択肢を間違うと一気に崩壊するので、正直かなり指してて恐い戦法といった印象でした。
(あくまでも個人の感想ですが、玄人向けの作戦な気がします。下手打つと相手の棒銀食らって死にます)

慎重に駒組みを進める必要があるので、持ち時間の極端に短い将棋で採用するのは慣れない内は難しいかもしれません。

ただ一方で、普段の相掛かりの流れにマンネリを感じてる人は指してみると面白いでしょう。
本戦法を知らない人も多いと思うので、こちらの狙いに気付かず一方的に攻めきることもできるかもしれません。
相手の出方によっては中飛車に振って5筋から攻めたり、基本居玉で戦うことが多いですが右玉に構え直したり色々柔軟に指せるところも魅力です。

問題数が全39問と少なくサラッと読めるにも拘わらず、本戦法の基本的な狙いも分かりやすく説明されていて、その点も素晴らしかったです。


終わりに

色々書きましたが、相掛かりってどう転んでも結局は難しい感じがします。
正直私は苦手です。

以前『よくわかる相掛かり』という本で少し相掛かりを勉強しましたが、相掛かりは相手と呼吸が合わないと実現しない戦型であることに加え、飛車先の歩を交換した後どこに飛車を引くかでもガラッと戦い方が変わりますし、そもそも飛車先の歩を交換しない相掛かり早繰り銀のような変化もあるので、一通り抑えるだけでも大変です。

なら楽に学べる戦法があるのかといったら、思い付かないですけど。

ただ定跡の勉強をするにしても、それが苦痛になったら趣味として将棋をしている意味がなくなるので、気分が乗ったときだけ定跡書を開くようにしています。

極限早繰り銀や飯島流引き角戦法についても、自分なりに形になったらいつかレビューしてみたいですね。

『脳を刺激する新感覚パズル 目隠し詰将棋(初心者向け)』レビュー

以前kindle電子書籍デビューをして以来、将棋に限らずちょくちょく電子で本を購入し読んできたのですが、非常に空き時間が活用出来ている実感があります。

本は紙に限ると思っていましたが、完全に偏見だったようです。
これからはできるだけ、電子で買えるものは電子での購入を検討していきたいと思います。

話変わって、今回はkindleで売られていた目隠し詰将棋なるもののレビューです。



本書の概要

著者である伊藤慎さんがkindleで出版されている「目隠し詰将棋」シリーズの中で、最も簡単だと思われる本です。

「初心者向け」とタイトルにも記載されています。
正直どれを買おうか迷いましたが、解けないと辛いので、一番簡単なものを取り敢えず選んでみました。

問題数は50問
手数の記載はありませんが、1手~3手詰で構成されています。(ほとんど1手詰)

普通の詰将棋と違って問題図がない代りに彼我の駒の配置と持ち駒が文字で記載されているので、そこから問題図をイメージして脳内で解いていきます。

参考までに例題を載っけると、以下のような感じです。

【玉方】
1二玉 2三金

【攻め方】
2一金 3一馬

【持ち駒】



実際に読んだ感想

仮に問題図が掲載されていれば、ひと目で解ける問題ばかりですが、脳内で解くと思った以上に難易度があがるなーといった印象。

問題図を頭に並べる過程が一番難しい。
私は脳内盤がボヤーッとしてて、とてもじゃないが目隠し将棋なんてできませんが、配置駒の数が少ないので、これなら何とかできるレベルでした。
ただ心なしか最後の方は、慣れてきたせいか問題図をイメージするのが容易になっていたような気がします。

普段短手数の詰将棋を解く際にはあまり使わない能力である「脳内でイメージして解く」ことを必然的に求められるので、その部分を特化してトレーニングしたい場合には良いかもしれません。
詰将棋を楽しむ本というよりは、文字を脳内イメージに変換するのを楽しむ本って感じ。

いずれにせよ、私は頭を使っている実感があってとても楽しかったです。


注意点としては、脳内盤が鮮明な人はもっと難易度が高くないと面白くないだろうことが挙げられます。
同シリーズで上級者向けのものもあるので、興味がある人はそちらを読むことをオススメします。


因みに本書の私の正答率は、98%(49/50問)でした。
初心者向けというだけあって、何だかんだ言って難易度は低めですね。


最後に

目隠し詰将棋ってアイデアとしてはとても面白いと思います。

実は他の詰将棋本に載っているような問題でも目隠し詰将棋に変換して遊ぶことは可能なんですよね。
ただ配置駒が多くなったり、角が遠くから効いてくるような問題はイメージしづらく難易度が高くなるので注意が必要です。

個人的にとっても楽しめた一冊でした。
缶コーヒー一本我慢すれば読める値段なのもグッド。

こういったトレーニングを継続すれば、私のような者でも脳内盤が少しは鮮明になるんでしょうか。
脳に鮮明な像を描ける能力というのは先天的、もしくは若い時代に鍛えることが重要なイメージがありますけど。

同能力が求められる(偏見?)イラストレーターや漫画家は将棋の覚えが少しは早いのかな。

『ステップアップ詰将棋3手・5手・7手』レビュー

ちょくちょく解いていた詰将棋本がやっと解き終わりましたので、レビューしたいと思います。
今回は結構苦労しました(;^_^)



ステップアップ詰将棋3手・5手・7手

ステップアップ詰将棋3手・5手・7手



本書の構成

本書は2016年7月に出版された、青野照市九段著の詰将棋集です。

あとがきに、本書のコンセプトが記載されていたので、そこから一部引用します。

 3手詰なら何とか解けるが、5手詰となると難しく、7手詰はちょっと手が出ない、というファンは、かなり多いのではないだろうか。
 本書はそういう方のために、3手詰で学んだ手筋を5手詰や7手詰に応用すれば、今まで解けなかった問題も解けるようになってほしいという、『ステップアップ』の詰将棋集である。

本のタイトルからも察することができますが、やはり詰将棋が苦手な人を対象にした本のようです。

各問題に、
 
何の手筋を使うか(例:不成の手筋)
問題のタイトル(例:玉を逃がさない桂の動き)
ヒント(例:下段への逃げ道を塞ぐ)

が記載されています。
実質この3要素が全てヒントになり得るので、一般的な詰将棋集と比較して苦手な人を意識しているのは伝わってきます。


また問題数は160問で、その内訳は下記の通りでした。
・3手詰が60問(8級~6級)
・5手詰が55問(5級~2級)
・7手詰が45問(3級~二段)

各問題に時間と解けた場合の参考級位(段位)が設定されています。
よくある形式ですね。
(例:5分で7級、15分で二段など)

またそれとは別に、全160問の正答数の数で8級~二段の実力判定ができるようになっていました。


実際に解いてみた感想

実は将棋を始めて間もない頃に、青野先生の『9級から初段までの基本詰将棋』という本を買って読んだのですが、最初の数ページ以外全く解けずにトラウマになった過去がありまして……(ノД`)
もう、本当初段って異次元だなって絶望したものです。

で、そのトラウマを払拭するための、まさにステップアップとして買ったのが本書です笑。
何だかんだ詰将棋も解いてきたし、これなら簡単そうだし大丈夫だろうと。


でも甘かった……。

3手詰はそんなに苦労しませんでした。むしろ簡単な方だったと思います。
5手詰も後半正答率が悪くなりましたが、まあ解けなくはなかったです。

でもね。
7手詰がボッコボコでした。

全然ページ進まなくて解くのが嫌になってきて、サボって余計解けなくなって、と負の連鎖が起こっちゃったよ。
最後まで何とか解ききったけど、解けなさすぎて自分が嫌になってしまった。

今まで解いてきた7手詰って簡単な問題だったんですね。
いや、この本も苦手な人を対象にした本みたいだから多分簡単な問題をチョイスしているとは思うんですけどね。

簡単な問題も確かにあるのですが、私レベルでは全体的にテクニカルな問題が多いように感じました。
二段クラスの問題は、解答見て素で「マジか……」って言いまくってた。


実際解いた結果

今回は思考時間の上限を15分に設定して解いてみました。
結果は下記の通り。

f:id:gerren:20181026222554p:plain:w400

結果を見ると、やはり3手詰は比較的簡単な問題が揃っていたようですね。
ただ5手詰は全体的に以前レビューした『5手詰将棋』よりも確実に難しかったです。
多分ハンドブックシリーズと同じくらいかな?

7手詰に至っては正答率が悪すぎて、データとして参考にならないレベル( ̄。 ̄;)
ふつーに正答率60%ってヤバくないですか。

取り敢えず今の自分には難しすぎました。
いや~めっちゃ疲れた。


因みに、私の全体を通しての正答数は、「128/160問」で、私はこの本に「実力1級以上」を認定されました。
ただ各設問に設定された時間以内に解け、ということであれば、さらに正答数が下がり認定級位も下がる可能性があります。

評価としては甘くもなく辛くもなく、妥当な線だと思います。


良かった点

一般的な詰将棋の問題集で手筋を学ぶ場合、まず問題を解いてから「あ~、これが××の手筋か」という風に学習していくわけですが、この問題集は「××の手筋の問題です!」と先手をとって教えてくれます。

漠然と解くのではなく、各詰将棋の手筋を意識して解くことになるので、良い効果も期待できそうです。

あとは復習する時に、苦手な手筋の問題だけ絞って解く等、そういった使い方もできる点は良いですよね。

ヒントも多いので、ノーヒントで解くよりは問題の難易度も下がって基本的には解きやすくなっているハズ。


悪かった点

ヒントの内容にやや難あり?

ヒントのせいで、逆に泥沼にはまった問題が何問もありました。
(あくまでも私の場合です)
またヒントがほぼ答えで、一瞬で解けてしまった問題も僅かにありました。

ヒントが多すぎる

わざわざヒントの項目を用意しているのに、問題タイトルにまでそのような要素を入れるのはナンセンスだと感じました。

ヒント項目は問題下に小さく表示されているので隠すことも可能ですが、タイトルのフォントサイズは大きいので嫌でも目に入ります。
ヒントを見たくない人にはこの点はデメリットでしょう。

個人的感想ですが、何の手筋を使うかだけ表記して、他はノーヒントくらいがバランスが良かったのではないかと思います。


詰将棋のタイム計測について思ったこと

今まで詰将棋本のレビュー記事を書く時は、平均タイムと正答率を記載していたのですが、今後はもう止めようかなと考えています

理由としては、正答率が悪くなればなるほど、データとして参考にならなくなるからです。
(全問回答時間と正誤を載せれば別ですが……、それを見る程みんな暇じゃないよね)

例えば今回の結果を例に挙げると、15分考えて解けなくてギブアップした問題もあれば、思考時間1分そこそこで解けたと思って間違っている問題もあるので、平均所要時間が短いからといって、簡単な問題が多いとは言えません。

正答率が高ければ、タイムの方も比較的信頼できるデータになるのですが、現在の自分の実力では厳しそうです。
今後は、基本的に正答率のみお伝えしていこうかなと思っています。

まあ簡単な問題集だったらやるかもしれないですけど。


最後に

新たなトラウマ本が一冊増えてしまいました。

青野先生はあとがきにて、繰返し解くことを推奨されていましたが(最低3周)、もう私のライフはゼロです。
青野先生すみません。

もっと簡単な詰将棋を解いて英気を養ってから戻ってきたいと思います。
解くのが嫌になるよりは、簡単なものを繰り返した方が効果は高いような気がするので。
『9級から初段までの基本詰将棋』に再挑戦するのはいつになるのやら(ーー;)


青野先生の詰将棋本は、そんなに難しくないと聞いていたのですが……。

相性が悪いのか、私がショボいだけなのか。
はい、完全に後者です。


詰将棋本はひたすら周回するのが基本らしいですが、実は何度も周回した本ってハンドブック(黄)くらいなんですよね。

地力がある程度つくまでは、3手、5手、7手それぞれ一冊ずつ固定して周回するのが正解なのでしょうね。
うーん、でもどの本がいいんだろう。簡単な本が良いな。
やっぱりハンドブックシリーズ?
 

『アマだから書ける初段に必要な大局観、考え方、テクニック』レビュー

このたびKindleで初めて本を購入しました!
しかも端末がスマホしかないので不安でしたが、そこまで違和感なく読むことができました。
それでは紹介していきます!



【対象棋力:ウォーズ2級~おそらく初段程度】


本書を読むに至った経緯(長いから頭以外飛ばしていいよ!!)

今回紹介するのは、『アマだから書ける初段に必要な大局観、考え方、テクニック』です。

著者のRoi将士さんは将棋ウォーズで三段の方で、個人でAmazonを通じてkindleで本書を販売されているようです。


なぜこの本を購入したかというと、ふと昔、知り合いの有段者が言ってたのを思い出したんですよ。
「級位者がプロの棋譜や定跡本を見て勉強するのは難しいかもしれない。一回り、二回りくらい強い人の棋譜を見て、攻め筋などを真似すると良いよ」と。


これ、実際一理あるような気がしませんか?


誰しもリアルで指せる環境があるなら、必ず人に直接教わった期間ってあると思います。将棋道場とか、高校の部活とか。
そういう人達って棋書も読むかもしれませんけど、自然と前述したことを実行できているわけじゃないですか。

級位者が急成長する上で「人に教わる」ことは非常に有効そうな気がしますが、そういったことも含めてなんでしょうね。


ただ自分は周りにリアルで教えてくれる知り合いもいないので~(・_・、)
将棋ウォーズでたま~に観戦しても、モチベーションが上がらず結局はおざなりになってしまっていたんですよね。


そこで、こういう本ですよ。
プロに比べたら自分に近い棋力で(失礼)、解説も付けてくれている。

自分より二回りどころではなく強い方の本ですが、かつての友人のアドバイスに近い効果があるのではないかと考え、読ませていただくことにしたわけです。


正直読む前は素人が書いた本なのでどうかな~という気持ちも多少あったんですけど。
(;゚ロ゚)ゴメンナサイ


本書の構成

本書はRoi将士さんが実際にネット将棋(将棋ウォーズや将棋?楽部24)で指した各戦法の棋譜(初手から全て)を、解説付きで追いかけていく形をとっています。

以下、本書の目次を引用

目次
 ミレニアム対角交換四間飛車
 ノーマル四間飛車居飛車急戦
 ミレニアム対ノーマル四間飛車
 雁木対矢倉
 角換わり48金29飛型対右玉
 角換わり45桂超急戦
 雁木対右四間飛車
 ゴキゲン中飛車対超急戦
 嬉野流(鳥刺し)対中飛車
 角換わり48金29飛型先後同型
将士の詰将棋
あとがき

各章で1局ずつ、計10局です。
著者は現在はオールラウンダーだそうで、居飛車持ち、振飛車持ち、どちらの棋譜も載ってます。

ただ、振り飛車を持った棋譜は「ノーマル四間飛車居飛車急戦」と「ゴキゲン中飛車対超急戦」の2局しか載ってないので、どちらかと言えば普段居飛車を指している方の方が参考になるとは思います。



因みに、この本のコンセプトや内容については著者自身が前書きにて、下記のように述べています。

初段になるために必要な局面の考え方等を自分なりに考察
攻めより受けを中心に説明していく(初段になるには受けが大事?)


最後に簡単な詰将棋がオマケ?で3問載っていました。


本書を読んでの感想

題名にもあるように、あくまでも大局観や考え方、テクニックを学ぶための本だなというのが読み終わっての第一印象。

私はミレニアムや鳥刺しは少し齧った程度で雁木に関してもほぼ指した経験がありませんが、普段居飛車中心で指すので、とても楽しんで読むことができました。

内容については、形勢判断や指し手の解説がメインです。

途中で色々著者が指す上でのポイントを挙げてくれます。
各状況での受けの手筋などもそうですが、考え方も非常に参考になりました。

序中盤は手番は交互に持つように指す
できるだけ相手の意図に沿わないように指す(踏み込むと分かっていても不利になることが多い)
形勢が悪いときは、できるだけ盤上を複雑にする
受ける際は、相手の攻め駒に当てた受けを考える(手番が握れる可能性がある)

などなど。
なるほどなーと思うポイントが多々ありました。

もちろん私自身どこかの本で読んだり、たまに見るYouTubeなどの動画配信者から動画を通して既に学んでいた手筋・考え方なども多くありましたが、「ウォーズ三段がどういう考え方を基に指しているか」を知れることが重要だと思います。

著者の将士さんも本を読んだり動画を見たりして勉強してきたんだなぁ、あの本も読んだのかな?とか想像して読むのも親近感湧いて楽しかったですね。


因みに最後に「将士の詰将棋」と題した詰将棋が3問載っていますが、これは私でも超絶簡単と思える問題だったので、詰将棋目当てで本書を購入するのはオススメしません。
あくまでもオマケです。


オススメの読み方

一般的な定跡本と同じで途中図も用意されていますが、一気に進んで一気に解説といった流れが多いので(多い時で40手程度)、この本を読むレベルの方は盤駒なしで読むのはまず不可能です。

盤駒を用意して、実際に並べながら読みましょう。
(著者もそれを推奨しています)

途中図から途中図までの手数が多いので、並べ終えてから解説を読むのではなく、最初に解説を流し読み焦点となる手にマーカーでチェックを付けておいて、並べながら平行して解説を読んでいくスタイルがオススメです。


↓こんな感じ(画像は本書から引用)
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この読み方は、普通の定跡本を使う際も意識している結構お気に入りの読み方なんですが、いかんせん紙媒体だとマーカーを引くのに抵抗があったりして中々実行できない。(結局頭で覚えて読んじゃう)

こういうところは電子媒体(kindleとかpdf書籍)っていいね。


購入する際の注意点

人を選ぶタイプの本であると思うので、一応注意点を書きますね。

注意点①(定跡本じゃないよ!)

まず、構成部分にも書きましたが、本書は様々な戦法を扱っています。
ただ各戦法基本1局しか扱っていないので、本書を読むだけでは、その戦法を得意戦法として扱えるようにはなりません。

あくまでも、対局の中での形勢判断に基づいて、攻めたり受けたりのタイミングやその手筋を学ぶ本だと思います。
(もちろん戦法特有の手筋や注意点についても触れていますが)

注意点②(実戦なので悪手もあるよ!)

本書は、「ウォーズ三段」クラスがどう考えて指しているかを実戦譜を用いて説明した本です。
よってソフト的には悪手である手も多々あります。

ただ、ソフト的には悪手かもしれない場面でも、「形勢判断の結果負けているから、逆転のためには悪手だと分かっていて敢えて勝負に出た」ような部分も多くあります。(というかむしろそこが本書のキモ

形勢が既に悪くなりすぎてしまい、仮にソフトに従った最善手を指し続けても負ける。
そうなったらもはや、ソフトの最善手が最善ではないよね?
じゃあ相手が間違えやすそうな別の手を指そうじゃないか。

そういった感覚に基づいた流れが多い本ですので、完璧な定跡やソフトの最善手を求めるような人には向きません。

どうしても著者の手が信じられないって人は、素直にプロが書いた定跡本を読んだ方が良いですね。
将棋の勉強は自分が実施している勉強法を信じてモチベーションを維持していくしかないので。
別に悪いことじゃないです、自分がやる気が出る勉強法を取りましょう。

注意点③(誤植の存在など)

正直、現時点ではやや誤植が多いです。_(:3」∠)_
これは読んでて私レベルで間違いに気付けるレベルなので読む分には問題ないと思いますが、若干気になる人もいるかな?

一応誤植の存在に関しては著者に連絡を取りお伝えしたところ、嫌な顔一つせず出来る限り修正する努力はしてくれるとのお返事をいただきました。(有難うございます!)

kindleの出版の要領を私は知らないので、そもそも修正が可能なのかも分かりませんが、もし誤植が少なくなれば後々本書に触れる方々が読みやすくなって良いですよね。
多忙な方のようなので、いずれにせよ直ぐには無理でしょうが、ゆっくりと待ちましょう。


あと気になる点があるとすれば、文章が少し独特なので少し読みにくいと感じる人がいるかもしれない点でしょうか。スミマセン。
因みに私は問題なく楽しめました。ヽ(^。^)ノ


※2018/10/23追記
誤植を修正した最新版がアップデートされました。

私自身で全て誤植が正しく修正されてるか確認してはいませんが、間違いなく読みやすくはなっていると思います。


 

最後に

本書については、特に劣勢の際の嫌味の付け方などが非常に参考になりました。
現時点で500円で販売されていますが、それでこれだけ楽しめたら満足です!

本の特徴としては、どこか『上達するヒント (最強将棋レクチャーブックス(3))』に近い部分がありますよね。
あの本も、アマチュア棋譜を解説した本じゃないですか。(もちろん解説が羽生先生で完成度が高すぎるけど^_^;)
やっぱりアマの棋譜からでも学べるものは多くあることが今回実感できました。

私自身は直接人に教えてもらった経験があまりないですし、動画を投稿している方々の将棋実況動画等もほぼ見ないので、棋書とネット将棋だけで99%勉強してきたのですが、今の時代それだけじゃいけないなと。
というか、強くならない理由の一つはそこなんじゃないかと。

取り合えず初段になれるよう貪欲に色々な方の教えを吸収していこうと思いました。


オレ ショダン ハヤクナリタイ('ω')

『全戦法対応 将棋・基本定跡ガイド』レビュー

先日東京を訪問した際にアカシヤ書店にて購入した本です。
さっそく読んでみたので感想を書きたいと思います。


【対象棋力:初心者~ウォーズ2級(人によっては1級)】

本書の概要

2017年末に発売された長岡裕也先生による定跡本です。

前書きやキャッチコピーに、「将棋のルールは覚えたけれど、どうやって進めていけばいいかわからない方」「初・中級者の方」を対象にした本であると書かれています。

結論を先に述べさせてもらえば、キャッチコピーに噓・偽りなし!!でした。

長岡先生は他の著書に定跡本が多数あり、特に『ひと目の~』と題したひと目シリーズは一問一答形式で定跡を学べるようになっているので、級位者でも読みやすく個人的にオススメです。


ひと目の中飛車

ひと目の中飛車


これらと同じ次の一手タイプの定跡本ということで、興味があり購入してみた次第です。

本書は居飛車振り飛車問わず様々な戦型を広く浅く網羅しており、『羽生善治の定跡の教科書』に似たスタンスの本ですね。

なお本書では以下の基本定跡を扱っています。

居飛車 :矢倉、角換わり、横歩取り、相掛かり
振り飛車四間飛車、石田流三間飛車中飛車、角交換四間飛車、相振り飛車


本書の特徴

本書の特徴とも言えるべき点は以下のとおり。

一問一答(次の一手)形式
・各章の始めに目指すべき駒組みを掲載
・全ての戦法を初手から解説している
一手につき1ページの解説
動かす駒を色付きで表示
・ヒントあり


一般的な次の一手本は、ヒントはあれど動かす駒を明示することはありません。
例えば、歩に色が付いていた場合、それが答えになってしまうからですね。

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(↑本書の第1問から引用)

正直読み始めた時の私の感想は、

「簡単すぎやん!」
「幾ら何でもヒントばらまきすぎやろ」

でした。

実際、動かす駒が明示されていることやヒント、また内容が簡単なことも影響して、拍子抜けするほど容易に最初の章(矢倉)を読み終えてしまいました。(解説もしっかり読んだ上で)

ただ全て読破して、この構成にはメリットがたくさんあると思い直しました。


私が読んで感じたGOODポイント

序盤の基本の駒組みがあいまいな初心者~中級者の方も、駒をどこに動かすかだけ考えれば良いので、挫折せず読み進めることができると思います。

本書は一般的な次の一手本とは違い、正解手を悩んで出して一喜一憂する感じではありません。
どちらかというと正解させてあげよう、という雰囲気が見てとれます。
(例えば「桂馬」に色が付いていれば、2通りのどちらかは正解なわけです)

ヒントや明示された動かす駒を材料に著者の意図を予想して、

「ここかな?」
「あれ?違った!」
「あーそういう意味があるのか」
「この手も間違いじゃないんだね」

といった感じで良い意味で「適当に」読み進めていけます。


正直、入門書は「初心者でも苦痛なく読めるか」が非常に大事で、疲れて読めなくなってしまう本は意味がありません。
その点では、『羽生善治の定跡の教科書』よりも優れていると思います。
(本書は、初心者が読むのに盤駒を必ずしも必要としない点もメリット)


初心者は迷わずこれを買っておけば、間違いはないでしょう。


また、駒に色が付いている点は、復習する時に強い力を発揮します。
フラッシュリーディングを容易にするからです。

速読して何度も読み直すことにより、自然と手が伸びるようになる効果が期待できます。


私が読んで感じたBAD(?)ポイント

タイトルには基本定跡ガイドとありますが、どちらかというと「基本の駒組みを覚えよう!」って感じの本です。

例えば四間飛車を例にとると、
四間飛車の基本の駒組みが完成したよ♪」で終わってしまっています。
その先の「これからどう戦うか」という観点については全くと言って良いほど触れてないです。

ただこの点に関してはキャッチコピーが「将棋のルールを覚えたあと、次のステップに進みたいという人に」ということなので、本に非はありません。

とはいえ将棋を続けると、「序盤の駒組みは分かったけど、何を狙って攻めていけばよいのか分からない」という更に次のステップの悩みが生じます。
それについては、他の定跡本等で補っていくことになるでしょう。

本書はあくまでも土台作りと思って活用しましょう。


それらを踏まえた上で対象棋力を考えると、

◎初心者~ウォーズ3級:読んで損なし!!
◎ウォーズ2級    :得意戦法以外なら得られるものが有るハズ
◎ウォーズ1級    :穴を埋める用途には使えるかも?

といった感じになると思います。
正直ウォーズ2級以上はコスパや学習効率が悪くなってくる感じがするので、人を選ぶ本だと思いますが、居飛車振り飛車まんべんなく基本の駒組みを抑えておくことはやはり重要です。

他の定跡本等で一通り勉強したことがない人は読んでみても良いかと思います。


最後に

私の場合は、居飛車編では得られるものはほとんどありませんでしたが、振り飛車編ではチラホラと学べる部分がありました。

私にはコストパフォーマンスは良い本ではありませんでしたが、読んで良かったと思います。

復習がすぐ終わる点も良いですね。
1周目は解説も合わせてじっくり読みましたが、2周目は問題のみに取り組んで7分程度で読み終わりました。

読みやすさって大事です。


そういえば買った本書がたまたまサイン本だったので、サインを見せびらかして終わります。

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進取の意味は「みずから進んで事をなすこと」だそうです。
うーむ、今の自分には染みる言葉だ。  

【検証】古い将棋本の臭い・汚れを取ってみた【閲覧注意】

以前、古書店で中古の将棋本をGETした記事を書きました。

↓この記事
gerren.hatenablog.com


しかし、購入した本の内、2冊(将棋は歩から・将棋の詰め方)がめっちゃ臭かったんですよ。(古本独特の埃っぽいような、カビ臭いようなツーンとした臭い)

私は昔から結構臭いには敏感で、これじゃ使えないってことで今回初めて本の整備を自分でしてみることに。
臭いを取り、あわよくば汚れも取りたい。加えてカビを殺菌して他の本への飛び火を防ぎたい。
 
ついでなので、既に所有していた棋書の中で唯一超カビ臭くて毎回気持ち悪くなりながら我慢して使っていた「谷川VS羽生100番勝負」も臭いがとれないか試してみることにしました。

因みに、本をピーしたりピーしたりするので、「貴重な本を乱暴に扱うなんて許せない!!」って方はここでページを閉じることをおすすめします。
あくまでも私が使いやすくするための処置ですので。

以下、閲覧注意。
(読みづらいと思うので、ここから先「である調」で書きます)
 

下調べ

まず、参考程度にネット検索で本の整備方法を調べてみると、少ないが色々と参考になるサイトがあった。しかし、サイトによって皆言ってることが違う……。
ただ全体的に消臭に有効なアイテムとしてよくあがっていたのが重曹」「新聞紙」の2つだった。
今回は記念すべき初整備のため、消臭に関しては有力そうなこの2つをメインで使っていきたいと思う。

因みにカビに関しては、一般的には無水~80%エタノール等で殺菌可能らしいが、濡らすと本がブワブワになりそうであるし、本の場合は完璧に除去するのは現実的に考えて厳しそうだ。


手入れ対象3冊の特徴・状態

備前の状態は下記の通り。

「将棋は歩から」&「将棋の詰め方」

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・ソフトカバー
・日焼けや染みがあり、天、小口、地が茶色く変色
・中身は綺麗で目立つ汚れはない
・ページを捲ったり鼻を近付けたりすると古本独特の埃っぽいようなツーンとした臭いがする(若干カビ臭も)
・「将棋は歩から」のみ天部に汚れあり

「谷川VS羽生100番勝負」

谷川vs羽生100番勝負―最高峰の激闘譜!

・ハードカバー
・見た目は中外ともに非常に綺麗で良好
・強いカビの臭いがあり上記2冊よりも私はこちらの臭いの方が苦手(ページを捲るとすぐ分かるレベル)


日焼け・染みを取ってみる

まずは「将棋は歩から」と「将棋の詰め方」のページ側面の茶色く変色した部分を削って元の白い色合いに戻せないか試してみることにした。
 
因みに削る理由としては見た目を良くする以外に、カビが根付いているならば削って元を絶ちたいと考えたため。
(できるならカビは殺菌したいが、無水~80%エタノールだと殺菌は可能だが漬け込まないと効果が薄い上、カビによる染みはとれない。他だと塩素系カビ取り剤や塩素系漂白剤が候補にあがるが、薄めても本を傷めそうなので今回は断念)
 
削って胞子が飛び散って逆効果の可能性も危惧したが、屋外で作業すれば被害を最小限に抑えられるだろうと考え、今回は削ることに。


今回この工程で使用した道具は以下の2つ。
・紙やすりの400番(使いやすいサイズに切る)
・軍手

紙やすりは数字が小さいほど表面の粒が粗く、大きいほど細かい。将棋の駒作りで使っていた400番が少し余っていたため、今回はそれを使用した。
軍手は出てきた粉をササッと払い落とすのに有用そうだったので試しに使ってみた。


では屋外に出て、実際に作業をしていく。


バーを外し、本の削る部分を手で握りペーパーの面が削る面に合うように気をつけながら、シャカシャカと擦っていく。
次第に削った面がサラサラになって綺麗になっていくのが見てとれる。

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↑こんな感じで片手で本を強く握ってページを密着するようにすると擦りやすい。(写真は作業後)

最初は、何かカマボコ板のような平面な物に紙やすりを巻き付けて削った方が面に狂いが出にくそうで良いかとも思ったが、実際やってみた結果、手に持って直接擦るので全く問題ないことが分かった。
少なくとも400番であれば、一部だけ削りすぎたりということもないと思われる。何より作業がしやすい。
 
また、これ以上細かいペーパーを使うのは作業時間が長くなるだけで逆にストレスだと思う。400番のみで作業するか、今回は試していないが300番→400番で順次使うのが個人的には良いかと。

削り終わったら、ページ内部や本の表面に削って生じた粉が付着しているので、息を吹き掛けたり、手で払ったりして粉を除去する。
(明るい場所で作業すると、風に乗って粉が飛んでいくのが見える)

今回色々検証した結果、本の背を持ってビンタするように表紙と裏表紙を手で強く叩いてやる方法が手間無く簡単に粉を除去する上で最も有効だと感じた。ただ古い本だとページが散ける原因になったりする可能性があるため、注意して実施するようにして欲しい。

古い本は手間だが、全ページ手で払うのと息で吹き飛ばす方法の合わせ技で除去していくのが最も安全かと思われる。

また、粉が残ったりしないか不安だったが予想に反してほぼ完璧に除去することができた。
(少なくとも私の目では視認できないし、手で触れても粉っぽさを感じないレベル)



で、作業を終えた結果。


↓左(Before)、右(After)

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小口

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「将棋の詰め方」はかなり白く綺麗に。
「将棋は歩から」は、元々日焼け(染み?)の茶色い変色の侵食が若干深かったため、多少削っただけでは元のように白くはならなかったが、やや薄くすることに成功した。
(写真ではあまり変わっていないようにも見えるが、私の目にはそう見える)

番数の粗いペーパーを最初に使っていれば、もう少し良い状態にできたかもしれない。
(因みにAfterの写真は汚れ落とし後の写真を撮り忘れていて全て終わった後で撮影したものなので、これ以後の検証で生じた謎の傷がある。本当はこの段階ではもっと綺麗だった。汗)


この後に、各本のカバーの表裏を殺菌目的でエタノールで湿らせた布で拭いて乾燥させた。あまり意味はなさそうだったが、この辺は気持の問題。

因みに「将棋の詰め方」のカバー裏中央部に茶色い点々とした謎の染みがあったが、これはエタノールでは全く除去することができなかった。

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やはり染み取りはエタノールでは無理のようだ。うん、知ってた。


臭いを取る(検証1回目)

それでは、次に臭いを取る工程に移りたいと思う。

今回使用する道具は以下の通り。
重曹(使ったのはこれ↓)
ピクス マルチ重曹クリーナー(食器 鍋 浴槽 換気扇 レンジ キッチン) 天然素材 2kg 大容量
・新聞紙
・密閉できる容器(本がギリギリ入るくらいがおそらく良い。今回はゴミ袋で代用)
・靴下やストッキング等(重曹を入れるもの)
・クリップ
・ハサミ

重曹と新聞紙どちらが効果があるか検証してみたかったため、同時進行で違う方法を用いて実施した。
 
ザッとそれぞれのネットで調べた使い方を説明すると、
重曹 → 容器の中に、靴下等の中に入れた重曹と本を一緒にして密閉する。重曹は直接振り掛けると効果大。その状態で数日放置。
◎新聞紙 → 新聞紙を数回繰り返し折って本のサイズ程度まで畳んだらハサミでカットし、それを本に数ページごと挿んでいく。最後に更に全体を新聞紙で包むと効果的。その状態で数日放置し、臭いが残っているようなら挟んでいる新聞紙を入れ替えて、また放置。

いずれの方法も、それ自体が臭いを吸収してくれるために消臭効果が期待できるということらしい。


それでは実際に実施していく。


1回目の検証では「将棋の詰め方」を新聞紙方式(今回は5ページごとに挿んだ)で、その他2冊を重曹方式で実施する。

重曹方式については直接振り掛ける方が効果が高そうだが、粉の除去が非常に手間であるし粉が残る不安もあるため、掛けないで済むのならそれに越したことはない。
よって、まずは他容器に入れる方法で実施した。

容器は靴下を用いても良かったのだが、今回は小さめのビニール袋を用いることにした。(靴下に入れる場合と比較して、特に大きな問題点はないはず)

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また、本の内部の臭いについてもしっかりとれるように、今回はページを10ページずつクリップ(大きめのもの)で挟んで、ページの中にも空気が行き渡るように工夫した。

クリップの処置と新聞紙の処置が終わったものが下の写真。

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これらを容器(今回はゴミ袋を使用)に重曹とともに入れ、封をする。
(冷静に考えれば新聞紙方式のものは別にした方が良かったが、今回は一緒に入れてしまった)

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これで準備完了。
この状態で3日放置して様子を見る。

この間、半日ごとくらいに袋越しに重曹を揉むようにした。(意味があるかは不明だが、空気に接している部分の重曹を入れ替えてやった方が効果的かと考えた結果の行動)

因みにこの段階での予想としては、重曹が本命だった。
新聞紙は多少臭いがマシになる程度で、強いカビ臭さは除去しきれないだろうと予想していた。(新聞紙がカビを殺菌してくれるわけではないため)


で、結果発表。

 
重曹  → 「めっちゃ臭い!!全然取れてないやん!!!!」
◎新聞紙 → 「え??臭い消えてる!!???」
 
重曹効果なし、新聞紙強し。
予想の逆をいく結果に。

因みにこの時点で、クリップを付けた工夫は本検証では無意味であったことが証明された。本の天が傷んだだけだった。(泣)


臭いをとる(検証2回目)

重曹は1回目の検証では全くダメダメであったが、直接振り掛ければ効果が期待できるのではないかと、次は直接振り掛けてみることに。

ただ、「谷川VS羽生100番勝負」はハードカバー本であるため、重曹を振り掛けた後、粉を除去する作業がソフトカバー本に比べて難しい。
よって、1回目と違い、今度は「谷川VS羽生100番勝負」を新聞紙方式で、その他を重曹方式(直接)で実施してみることにした。
(強いカビの臭いについても新聞紙でどれだけ取れるか興味があったのもある)


新聞紙方式を採った本については1回目の検証よりも消臭効果を高めるため、新聞紙を挟んだ後(今回は全ページに挟んだ)、消臭スプレーを吹き掛けた新聞紙で更に包んだ。(吹き掛けた面が内側)
これでカバー外側の消臭効果も期待できる。
↓(左:包む前、右:包んだ後)

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因みに今回使ったスプレーはこれ。

バイオウィルクリア スプレー 1L

ファブリーズやリセッシュ等の無香タイプの消臭剤でも良いかもしれないし、そもそもスプレーが効いたかは分からないが、多少は有効だと思う。
ま、これも気持の問題ってことで。
ただし、香り付きは避けた方が良いと思う。


次に重曹方式の2冊。
「将棋の詰め方」については既に臭いが大分取れているが、せっかくなので「将棋は歩から」と一緒に重曹まみれにした。カバーにも臭いがついているので、本と一緒に放り込む。

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(うわぁ……)

今回は検証ということもあるが、中途半端なことをして結果が出ないのも嫌なため、振り掛けるだけでなくページの間等にも大量の重曹を摺り込ませた。(あとで粉落とすの大変だと思いながら)

これにて準備完了。
この状態で同じく3日放置して様子を見た。


で、結果発表。


重曹  → 「めっちゃ臭い!!全然取れてないやん!!!!」
◎新聞紙 → 「え??臭い消えてる!!???」
 
いや、同じやん。

結果、重曹は直接大量に振り掛けてなお、効果なし。
新聞紙は強いカビの臭いの除去にもかなりの効き目があることが分かった。
(スプレーが効いた可能性も捨てきれないが、今回スプレー成分は本外部にしか触れていないため、ページ内部まで作用しにくいと考える。しかしページ内部までしっかりと臭いが取れていたことを考えると、おそらく新聞紙が主に効いたのではないかと)

因みに、この後の重曹の除去は紙やすりで発生した粉とは比較にならない程面倒だった。
全ページ素手で粉が付着していないか撫でる要領で確認しながら除去し(粒子が粗いため、重曹が残っているとザラザラした感触がある)、ページの間の奥に入り込んだ粉は全て息で吹き飛ばして何とかギリギリ納得できるレベルまで取り去ることができた。


しかし、仮に臭いが取れるとしても面倒くさすぎる!!
よって、私は重曹方式をおそらくもう二度と採用することはないだろう。


ただ効果があるという情報が出回っていることを考えると、今回用いた重曹が古く消臭効果が低下していた可能性(古い重曹だと効果が低下するかは不明)や今回用いた重曹の粒子の大きさが消臭に不適切だった可能性(空気に接する表面積が変わるので結果に違いが出そう)、また実施要領に不備があった可能性も高いため、一応今回の検証については一例ということで考えてもらいたい。


まとめ

本検証から学べたGOODポイント

・紙やすりによる日焼け・染み落としは有効!(ハードカバーでは難しいと思われるので注意)
・紙やすりは400番を使うか、300番→400番と順次使う
・本の消臭に新聞紙は有効
・消臭スプレーは若干効果あり??(検証しきれず)

また、新聞紙を用いた実施要領には以下のようなメリットがある。

・本が傷まない
・準備が短時間で終わる(5~10分)
・後片付けが楽(紙を本から引き抜いて捨てるだけ)
重曹と違って粉の残存を心配する必要がない
・消臭効果がスゴイ(少なくとも本検証では)

本検証から学んだBADポイント

・クリップの使用は本を傷めるので極力避けた方が良い(^^;)アタリマエ。やるにしても、小さめの栞を大量に作って各ページに挿めば本を傷めずに同様の効果が得られた気もする(後の祭り)
重曹の消臭効果を実感できず(他の重曹と比較してみるべきか。でも純度高ければ炭酸水素ナトリウムって製品によって違いとかない気もする)
重曹はむやみに振り掛けるのは良くない。(除去が大変なことに加え、湿度が高い等条件が重なると本に固着しやすくなる?)


最後に

消臭には、新聞紙さいきょー!!という話でした。
途中で検証条件を多少イジったりしたので結論があやふやになってしまいましたが、新聞紙さいきょーで問題ないと思います!!

因みに今回カビは臭いはすれど、モサッと生えていたりはしなかったのですが(黒い点々はもしかしたらカビかも?)、もしモサッと生えていた場合は処理が若干変わってくるかもしれません。

ただどちらにせよ本の性質上、カビを完全に除去することはまず不可能なので、換気を日頃から定期的に行ったり、除湿機等でカビが増えにくい環境を作るなどして、自分が生きている数十年の間だけでも本が快適に使える状態を保つことが一番大切なのかもしれませんね。
 

将棋好きの聖地、千駄ヶ谷に行ってきました!

こんにちは!前回に引き続き東京関連の話題です。
アカシヤ書店にお邪魔した翌日、空き時間に千駄ヶ谷をブラブラしてきました。
すっごい文量になっちゃったのですが、千駄ヶ谷行ったことない!って将棋ファンに暇なときにでも読んでいただけたらと思います。
行ったことある人は、あまり新鮮味ないかもしれません(^^;)

まず鳩森八幡神社

千駄ヶ谷駅から将棋会館へ向かう経路上に隣接している、将棋ファンの中では言わずと知れた棋力向上に効果があると言われている神社です。
(もともと合格祈願や恋愛成就で有名らしいけど)

今まで何回か千駄ヶ谷将棋会館に来る機会はあったものの、なぜだが側を通り過ぎるだけで今まで足が向かなかったのですが、今回ふと行ってみたくなり寄ることにしました。

富士塚を発見

まず、手水舎でお清めした後、ブラブラと境内を散策します。

すると富士登山記念の文字が目に入りました。
富士登山??(^_^; 東京にも富士って名前の山があるのかな?と混乱しましたが、すぐに解決。境内の中に小さな丘があるのですが、どうやらそれが富士山を模した小さな人工の山(富士塚で、どうやらそれを指しているようです。しかも都内最古らしい。すげぇ。

せっかくなので、登ることに。

小さな鳥居のある登山口から上まで登って別の登山口から降りるルートで下山しました。途中、亀岩など実際の富士山にあるスポットにも遭遇。すごく良く作り込まれてるなと思いました。
実際の富士山は以前体当たり登山で登ったとき往復5時間程度だったと思いますが、この富士塚はゆっくり登っても往復5分かからないと思いますので、是非訪問した際は登ってみることをお勧めします。

絵馬を眺める

次に絵馬掛所が目に入りましたので、そこに掛かっている絵馬を眺めることに。 
普通の絵馬もありますが、気力向上と記載された将棋ファン向けの絵馬がやはり目につきます。
皆自らの棋力向上を願ったのだろうと予想して拝見しましたが、意外にもプロ棋士の方の活躍を祈る内容の方が多かったです。冷静に考えてみると、将棋ファン全員が指す将ではなく観る将の方もいますもんね。納得です。

将棋関係以外の願いだと、なぜか今後の元SMAPのメンバーの活躍を祈るファン達のメッセージがとても多かった。何か理由があるのかと調べてみると、去年の11月にテレビ番組でSMAPのメンバーが訪れていたようです。ファンの人達にとっては聖地ってことなんでしょう。将棋関係ないから地味に驚いたよ……。
後は他の神社と同じく受験の合格祈願がちらほらありました。

参拝とお守り

ここを訪れた最大の目的といってもいいでしょう。
まずはしっかりと参拝して棋力向上と、あと家族の健康をお願いしました。
 
次に神社の札所に寄りました。ここでは棋力向上のお守りを受けることができます。完全に将棋ファン(もしくはそれを生業にしている方)対象のお守りですので珍しいですよね。

一般的なビニールケースに入った「王手守」と木箱に入った「黄金の王手守」の2種類があります。黄金の王手守は木箱に入っていますが、中身は通常の王手守と同じくお守り袋に紐がついたものです。ただ紐が太く色も相まってやはり高級感があります。

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普段は自分自身のことではお守りに頼ったりはしないのですが、趣味の将棋くらい許されるかな、と思って上記2体をいただきました。

因みに……
その後おみくじを引いたのですが、「吉」で、概要をまとめると「油断すると失敗する」「努力すれば叶うが、しなければ叶わない」という今の心の内を見透かされたような内容でゾクッとしました。
やっぱり甘えた考えだけだと駄目ですね。地道に頑張ります(^_^;


将棋会館に潜入

ここに来るのは多分3回目ですかね。
初めて来た時は一般人の出入りできるスペースの狭さに驚いたものですが、慣れると広く感じるから不思議です。

1階「売店

入るとまず売店があって様々な将棋関係の棋書、扇子、盤駒、その他根付け等のグッズが販売されています。
通常の書店だともう置いてないような本もたくさん扱ってて、実際に中身を見て買えるのが良いですね。詰将棋集の「からくり箱」や「一番星」なんかも置いてます。普通の書店じゃ絶対ないよ、これ。

あと面白かったのは、桜材の駒が売られていたこと。シャム黄楊の代替品として斧折材の駒が前に来た時は並んでいたのですが、最近の流行は桜材なんでしょうか。悪くはなさそうですが今回見た木地は茶色っぽい色合いで、暗い場所だと文字が少し見えにくいかもなという印象を持ちました。慣れれば気にならないと思いますが。値段は斧折の駒の1.5~1.7倍といった印象。正直安くはないですが、並彫、中彫、上彫と選択肢が多い点は良いと思います。2階の道場の駒が中彫なので、道場で指した後だと中彫欲しくなりますね。個人的には中彫以下だと黒彫が一番見易くて好きですけど。

結局結構な時間使って色々物色し、最終的に記念に下記の品を買いました。

「榛名図式 桑原辰雄詰将棋作品集」桑原辰雄 著

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著者が質の良い実戦型の詰将棋作品で有名な方というのは知っており、以前から気になっていました。今回目にしたのも縁だと思い、購入。因みにこの本はAmazon等でも入手可能です。

「九段 藤井猛 上扇子(涓滴)」

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涓滴岩を穿つと言いますが、直接的な表現を避け間接的に「努力」を表現した揮毫であるところがとても好みで今回購入しました。
長い間売り切れでもう生産はしないものだと思っていたので、買えて嬉しいです。
ほとんど振飛車は指さないけど。(ボソッ)
他に個人的に好きな揮毫は、最近だと中村王座の「木鶏」ですね。静寂な人柄の中に隠された溢れ出んばかりの強い闘志を2字で表現していて、センスが良いなと思います。いつか機会があれば欲しいなぁ。

「根付け(銀将)」

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将棋の駒でどれが好きかって言われると、銀が昔から好きなんです。
レーザーか何かで焼いて彫ってるのかな?手彫りとは違いますが、溝が深くて立体感があって結構良い感じ。木地はかなり厚めです。
これは実家の婆ちゃんへのお土産にでもするとしよう。

食事休憩(みろく庵)

売店を物色した後は、一度食事をとることにしました。
正直食事取ってから将棋会館に向かった方が効率良かったんですが、気付いたのは将棋会館に着いた後なので後悔しても仕様がない。

以前来た時は、毎回将棋会館近くのラーメン家さんでチャーシューメン食べてましたが、今回はせっかくなので将棋観戦していると良く目にする「みろく庵」に行ってみることに。
到着すると運良く結構空いていて、問題なく座れました。 
何を頼もうか悩みましたが、キムチうどんはさすがに真夏に食べるのはしんどいし何が有名なのかよく分からなかったので、自分が注文する前に他のお客さんが頼んだ「チキンカツ定食」を自分も注文。

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パリッパリでとても美味しかったです、御馳走様でした。
店を出る時に照明にカバン当てちゃって、壊したかと思ってヒヤヒヤ(^^;)
また千駄ヶ谷を訪れた際は寄りたいと思います。

因みに余談ですが……。
食事を終えて将棋会館に戻ったとき、入口で佐々木大地四段と擦れ違いました。
一緒に談笑されながら歩いていた人達も棋士の方々だったのかもしれませんが、あまりジロジロ見るのも失礼と思い確認できませんでした。
ただ人生で初めてプロ棋士を生で目にしたので、少し嬉しかったですね。
観る将の人達の感覚が少しわかりました笑。

2階「道場」

さて、腹も膨れたところで将棋会館2階へ向かいます。
2階は将棋道場になっており、一般人が出入りできるのはこの階までです。

実は前日ネットカフェで魔法少女オブ・ジ・エンド一気読みして完徹した(アホ)ので、身体がめちゃくちゃキツく指すかどうか迷ったんですが、せっかくなので指すことにしました。
関係ないけど、「魔法少女オブ・ジ・エンド」はバイオハザード系のゾンビ漫画好きな人や「神様の言うとおり」みたいな殺伐した漫画好きな人は十中八九好みかと。そして読んだ後にポリ公惚れるわって思うやつはブラザー。数年前、とあるバーのマスターにお勧めされたの思い出して読んでみたけど面白かった。

第1~3戦

BOSSブラック片手に小学生の少年達とまず3連戦。
相手の戦型は四間飛車美濃、ゴキゲン中飛車四間飛車穴熊でした。
こちらは全て船囲いから急戦で対抗し、結果○●●で残念ながら負け越し。

第4戦

次に年上のお兄さんと対戦することに。
戦型は相手先手で横歩取りになりました。普段横歩取り指さないのにそれを受けて立ってる状況がなぜか妙に可笑しく、ニヤニヤしてました。多分このあたりから眠気でおかしくなってたんだと思います。3三角型に構えたところまではハッキリ覚えているんですけどその後の展開が思い出せない。
局面が進むにつれて、頭がボーとしてきて3手どころか1手先もあやふやで、多分途中意識飛んじゃってたかも……。最後相手の開き王手に気付かず他の手を指して終了。
お兄さんは笑顔で感想戦に付き合ってくれたのですが、本当に悪いことをしてしまったなと心の底から反省しております。
将棋指す時はある程度しっかりした状態じゃないと、相手に失礼ですね。

第5戦

もう止めようと思ったのですが帰りのバスの時間までまだかなり時間があることに気付き、一度休憩して様子を見ることに。
道場の外の壁にもたれかかって仮眠したところ、そこそこ回復して意識もハッキリしたので最後に一局だけ指すことにしました。
最後はまた別の小学生の少年で、同じく相手先手の横歩取り。せっかくなので、また相手に合わせて横歩取りを指してみることにしました。
結果的に3三角型から角換わりのような将棋になりましたが、最後相手に綺麗に詰まされて終了。
小学生って早指しの子が多くてこっちも長考しづらいんですが、この子は考える所ではしっかりと考えるスタイルだったので個人的に指しやすくて好印象でした。

これを最後に、将棋会館を後にしました。
その日の結果をまとめると、○●●●●で惨敗。精進せねばな。
そういえば最後自分が道場の隅に置いてた荷物をずっと気にしてくれてたのか、忘れないでね?って気に掛けてくれた子もいて少し感動した。ええ子やなあ。

対局者同士のコミュニケーションについて思うこと

普段人と直接指すことが少ないせいか、道場では個人的には勝っても負けてもメチャクチャ楽しいのでその気持を伝えたいんですよね。
それで話し掛けたいのですがタイミングが難しくて、自分が勝った上で話し掛けたり感想戦をお願いすると、「調子乗りやがって」みたいに思う人もいるかもしれませんし、実際に指す前はニコニコしながら会話に応じてくれてたのに、格下だと思っていたのか負けると急に不機嫌になって無視するオッチャンも昔いました。

仕方ないので感想戦をお願いしたりコミュニケーションをとったりするのは、極力自分が負けた時だけにしています。(さすがに対局中話し掛けるのは気心知れた仲でもなければ快く思わない人が大半だと思うので)
でも自分が負けた時しか対局の喜びを共有したり、高め合うための感想戦ができないって何か違う気がするんですよ。道場はそんなもんだと割り切るしかないのか……。勝ち負けで昇級・昇段が絡んでくるので、仕方ないのかもしれませんね。
何か良い方法を知っている方はメッセージ等で教えていただけると幸いです。

話変わってマナー違反と言えば、以前自分が将棋ウォーズ3級だった頃に新宿将棋センター行った時に対局した二段のオッチャンが、対局中に早く指せと早指しを強要してくるわ、こちらが迷っているとココに指すのがお勧めだよ~ってこっちの思考を邪魔してくるわ(しかも指導的な意味で言ってくれてるのかな?と当時そこに指してみたら頓死筋だった)、最後明らかに詰んでるのにあえて全駒狙ってくるわ、ハイパークソジジイでした。
後は、他のジジ友もデッカい声で「何で俺がこんな弱い奴とやらなきゃいけないんだよ~」と自分強いアピールしてみたり。
まだあの人らいるのかな?いるんだろうなあ。
頼むから、私が強くなってボッコボコにするその日まで死んでくれるなよ。勝ち逃げは許さんぞ……。

なぜかどこの道場にもこういった人達はいるんだけど、初級者が初めて将棋道場行って運悪くこういう人達とマッチングすると、トラウマになってもう道場に来たくなくなるんじゃないかと少し心配なんだよね。


終わりに

久しぶりの千駄ヶ谷をかなり楽しむことができました。
今度東京に来るときは対局ももっと万全の状態で楽しみたいですね。いや~お兄さんには本当に失礼なことをしました(-_-;)
次はいつ来られるか分からないけど、その時までもっと精進しよう。

こんな長い文章を読んでいただき、ありがとうございました。